サロン移転時の顧客引き継ぎ|告知と予約データの移し方
サロン移転時の顧客引き継ぎ|告知と予約データの移し方
移転は、店舗を良くするための前向きな決断であることが多い一方、既存客が離れる最大のリスクでもあります。距離が数百メートル延びただけで通わなくなる方もいれば、告知が届かず「なくなった」と思われるケースもあります。
本記事では、移転時に顧客を引き継ぐための進め方を、告知・データ移行・情報更新・移転後のフォローの順に整理します。物件選びの判断はサロンの物件選びと立地の考え方を参照してください。
告知は「早く・何度も・複数の経路で」
告知の失敗は、そのまま失客につながります。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 2〜3か月前 | 決定を来店時に口頭で伝え始める。店頭掲示 |
| 1〜2か月前 | LINE・メールで一斉告知。SNS・サイトに掲載 |
| 1か月前 | 新店舗の地図・アクセス方法を具体的に案内 |
| 直前 | 予約済み顧客へ個別連絡。旧店舗に案内を掲示 |
| 移転後 | 来店時に改めて案内。しばらく旧店舗前に掲示(可能なら) |
来店周期の長い顧客ほど告知が届きにくい点に注意してください。3〜6か月周期の方は、告知期間中に一度も来店しない可能性があります。来店履歴から長期間来ていない顧客にも個別に連絡することが重要です(サロンの離反予測)。
伝える内容は次の5点です。
- 移転日と旧店舗の最終営業日
- 新店舗の住所とアクセス(最寄り駅からの道順を具体的に)
- 電話番号の変更有無
- 予約済み分の扱い
- 移転に伴うメニュー・料金の変更があればその内容(メニュー改定の進め方)
予約データの移行
移転で予約管理システムを変えない場合、データはそのまま引き継げます。確認すべきは次の点です。
- 移転日をまたぐ予約の扱い(新店舗での対応になることを明記)
- 新店舗の席数・スタッフ体制に合わせた予約枠の再設定
- 営業時間が変わる場合の設定変更
- 旧店舗での最終営業日以降、予約が入らないよう受付を締める
システムを変更する場合は、顧客情報・施術履歴・回数券の残数を確実に移行してください(顧客データのCSVエクスポート)。回数券・前受金の残数の移行漏れは金銭トラブルに直結します(前受金の管理と会計処理)。
住所情報を更新する箇所
移転の実務で最も漏れやすいのが、住所・電話番号の更新です。NAP情報(店名・住所・電話)の不一致は、地域検索での露出にも影響します(サロンのローカルSEO対策)。
- Googleビジネスプロフィール(住所・地図ピン・写真も差し替え)
- 公式サイト(トップ、アクセスページ、フッター、構造化データ)
- 予約システムの店舗情報
- 掲載媒体(ホットペッパー、ミニモ、エキテンなど)
- SNSプロフィール(Instagram、LINE公式アカウント、X)
- 名刺・ショップカード・領収書の記載
- 保健所への変更届(美容所など施設の届出がある業態)
- 税務署への異動届(納税地が変わる場合)
- 取引先・仕入先への連絡
Googleビジネスプロフィールは、移転前に住所を変えると来店できなくなるため、切り替えのタイミングに注意してください。
移転後のフォロー
移転後2〜3か月は、来店の途切れを注視する期間です。
- 移転前後で来店客数がどう変化したかを追う(サロンのコホート分析)
- 移転後に来ていない顧客をリスト化し、個別に案内する
- 新店舗の写真を各媒体に掲載し直す(MEO写真対策)
- 道に迷ったという声があれば、案内の記載を改善する
売上分析機能で移転前後の客数・再来率を比較すれば、影響の大きさが数字で分かります。「なんとなく減った気がする」ではなく、どの層が来なくなったかを特定して手を打ってください。
移転を機会に変えられること
移転は、これまでの運用を見直す好機でもあります。
- 予約枠の設計を実績に合わせて組み直す(予約データの分析)
- 受付・会計の動線を改善する(タブレット受付・チェックイン)
- 紙で残っていた台帳・カルテをデジタルに移行する(紙の予約台帳をデジタル化する方法)
移転作業と同時に進めれば、二度手間になりません。
よくある質問
移転の告知はいつから始めるべきですか?
決定した時点から来店時の口頭案内を始め、1〜2か月前に一斉告知を行うのが目安です。重要なのは、来店周期の長い顧客にも届くようにすることです。3〜6か月周期の方は告知期間中に来店しない可能性があるため、来店履歴から長期間来ていない顧客を抽出し、個別に連絡してください。告知は一度で終わらせず、複数の経路で繰り返します。
移転で顧客はどのくらい離れますか?
移転距離、交通の便、告知の徹底度によって大きく変わります。同一駅圏内であれば影響は小さく、路線が変わるような移転では一定数が離れます。重要なのは事前に把握することではなく、移転後に来ていない顧客を特定して個別にアプローチすることです。来店履歴を追える状態にしておけば、移転から2〜3か月の間に手を打てます。
Googleビジネスプロフィールの住所はいつ変更すべきですか?
新店舗で営業を開始するタイミングに合わせてください。早すぎると、まだ旧店舗で営業しているのに新住所が案内されて来店できない事態が起きます。逆に遅れると、移転後に旧住所へ向かう方が出ます。移転日に切り替えるのが基本で、可能であれば旧店舗前に案内掲示を残し、写真も新店舗のものに差し替えてください。
関連記事
関連ページ
関連記事

サロンのアレルギー・パッチテスト記録|安全な施術のための管理
サロンのアレルギー情報とパッチテストの記録方法を解説。問診で確認する項目、記録の残し方と共有、施術前の確認手順、トラブル時の対応までを安全管理の観点で整理します。

サロンの離反予測で失客を防ぐ|来店間隔の乱れを自動で検知
サロンの離反予測の考え方と実践方法を解説。来店間隔から離反リスクを判定する仕組み、注意すべき兆候、検知後のフォロー手順までを、顧客データから自動で見つける形にまとめます。

サロンのコホート分析|来店月ごとの定着率を追って改善する
サロンのコホート分析の方法を解説。初回来店月ごとに顧客をまとめて定着率を追う表の作り方、読み取れること、施策の効果検証への使い方までを、実際に集計できる形で整理します。
