サロンの指名料の設定と会計|スタッフ別の売上に正しく反映
サロンの指名料の設定と会計|スタッフ別の売上に正しく反映
指名料は、技術力の差を価格に反映し、スタッフの成長意欲を支える仕組みです。同時に、会計処理と歩合計算の設計を誤ると、スタッフ間の不公平感や集計ミスの原因にもなります。
本記事では、指名料の設定・会計処理・歩合への反映・伝え方を整理します。指名予約の運用はサロンの指名予約管理を参照してください。
指名料を設ける目的を決める
目的によって金額も設計も変わります。
| 目的 | 設計の方向 |
|---|---|
| 技術力の差を価格に反映 | 役職・階級ごとに段階を設ける |
| スタッフの成長意欲を支える | 昇格で指名料が上がる仕組みにする |
| 人気スタッフの予約集中を緩和 | 指名料を高めに設定して需給を調整 |
| 店舗全体の客単価を上げる | 指名率を上げる運用とセットで |
3番目は見落とされがちですが有効です。特定スタッフに予約が集中して他が空いている状態は、店舗全体の稼働を下げます。価格で需要を分散させるという考え方です。
金額とスタッフ別の差
- 一律にするか、階級で差をつけるか:階級制はスタッフの目標になる一方、下位者が「指名されにくい」と感じることもある
- 金額の水準:商圏の相場と自店の客単価から決める。高すぎると指名を避けられる
- 新人の扱い:指名料なし、または低額から始めて段階的に上げる
- 改定のタイミング:昇格時。事前告知が必要(メニュー改定の進め方)
階級で差をつける場合、昇格の基準を明文化してください。「なぜあの人だけ指名料が高いのか」がスタッフにもお客様にも説明できる必要があります。評価制度はサロンのスタッフ採用と定着でも扱っています。
会計での扱い
指名料は施術料と分けて記録するのが基本です。
- メニューとは別項目で登録する:会計明細に「指名料」として計上する
- 税区分を確認する:施術料と同じ扱いになるのが一般的だが、レジ設定を統一する(レジの端数処理)
- 割引の対象に含めるか決める:クーポン適用時に指名料も割引くのか、対象外にするのか
- 回数券・コースとの関係:回数券利用時に指名料を別途もらうのか、含むのか
3番目と4番目は必ず事前に決めてください。決めていないと、担当者によって会計額が変わります。回数券に指名料を含める場合、消化時の売上計上額の扱いも整理が必要です(前受金の管理と会計処理)。
歩合・スタッフ別売上への反映
指名料の帰属を決めておかないと、給与計算で揉めます。
- 指名料は全額スタッフの歩合対象にするか:全額、一部、対象外のいずれか
- 施術料の歩合率と分けるか:指名料だけ高い還元率にするケースもある
- 指名なし(フリー)で入った場合の扱い:担当者の売上として計上するか
決めたルールは書面でスタッフに共有してください。給与明細に内訳を出せば、毎月の説明も不要になります(サロンの給与明細を電子化)。集計は売上分析機能でスタッフ別・指名別に自動で行えます。
お客様への伝え方
- 料金表・予約ページに指名料を明記する(税込表示)
- 予約時に指名の有無を選べるようにし、金額を表示する
- 「指名なし」でも品質は保証される旨を伝える
- 指名料の理由(担当者の経験・技術)を説明できるようにする
予約時に金額が分からず、会計で初めて知るのが最もトラブルになります。予約画面で指名料込みの金額が見える設計にしてください(予約管理機能)。
指名率を上げる運用
指名料を設定しても、指名率が低ければ効果は限定的です。
- 施術中に担当者の得意分野を伝える
- 次回予約時に同じ担当を提案する(次回予約のトークスクリプト)
- カルテに担当者名と施術内容を残し、次回の会話につなげる(カルテの書き方)
- SNSで担当者の施術例を発信する(YouTubeショート集客)
指名率はスタッフ別に集計し、低い人には理由を分析して支援してください。単に「指名を取れ」では改善しません。
よくある質問
指名料はいくらに設定すべきですか?
商圏の相場と自店の客単価から決めてください。高すぎると指名を避けられ、低すぎると技術差の反映になりません。階級ごとに段階を設ける場合は、昇格の基準を明文化し、スタッフにもお客様にも説明できる状態にすることが重要です。人気スタッフへの集中を緩和する目的なら、需給に応じて高めに設定する考え方もあります。
指名料は全額スタッフの歩合にすべきですか?
一律の正解はなく、全額・一部・対象外のいずれも実際に採用されています。重要なのは、ルールを決めて書面で共有することです。決まっていないと給与計算のたびに疑問が出ます。給与明細に指名料の内訳を表示すれば、毎月の説明も不要になります。あわせて、指名なしで入った場合の扱いも決めておいてください。
クーポン利用時に指名料も割引くべきですか?
事前に決めてレジ設定に反映してください。決めていないと担当者によって会計額が変わり、クレームの原因になります。指名料を割引対象外とするサロンが多いですが、いずれの方針でも料金表と予約画面に明記し、お客様が予約時点で総額を把握できる状態にすることが重要です。
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